ドラマ職業考察 ~2022年10月期編~「舞い上がれ」パイロットになりたい。

その他

NHKの連続テレビ小説 通称朝ドラ「舞い上がれ」、好評ですね。

今回のお話は、引っ込み思案だったヒロイン舞が、自然豊かな長崎五島列島に住む祖母の元を訪れた際に、五島列島の広い空に風を受けて力強く舞い上がる「ばらもん凧」に魅了され、あんなふうに空高く飛びたい、という空への憧れから「パイロットを目指す」という物語です。←後半からは軌道修正されて、町工場を継ぐという話になっていましたね。。

パイロットってどうすればなれるの?条件はあるの?

1.身長158cm以上ないとパイロットにはなれない!?

身体的条件は差別的観点から身長に関する採用条件を掲げることがご時世的になくなりました。が、実際には、コックピットでの操縦や設備適応への安全性の観点からは暗黙の下では条件はあり、身体検査のチェックで判断されることになります。

一つ目安になるとすると、パイロットを目指すための航空大学校では、応募時の身体検査基準として以前は慎重163cm以上という条件がありましたが、平成23年から158cm以上という条件に変更になり、身体条件が緩和したため、身長163CM以上という基準をクリアしておけば心配する必要は無さそうです。

2.資格は必要?

パイロットになるには航空機を操縦するためのライセンス(技能証明)を取得することが必須となります。たくさんの人の命を預かって運転する仕事なので当然ですね。

その必要な証明賞はいくつも必要で、

事業用操縦士技能証明

多発限定

  1. 計器飛行証明
  2. エアラインで乗務する機種の型式限定 (←エアラインが持っている航空機の型によって異なることから、エアラインに入社してから取得する)

さらにこれらの航空機の操縦に係わる国土交通省航空局(JCAB)の資格に加えて次の資格も必要になります。

第一種航空身体検査証明

航空英語能力証明

航空無線通信士  

3.パイロットになるための学校に入学しなければいけないの?

学校に入学せずとも、各航空会社の自社養成試験に合格すれば、特別な学校に行く必要はありません。大学以上の学生に応募資格があり、大学での新卒の就職活動の一環として捉えるイメージだと分かりやすいと思います。各航空会社が基礎知識、訓練費用など全額会社負担でパイロットとして養成してくれるという訳です。ただ、この自社養成試験を合格する倍率が100倍とも300倍とも言われており、名だたる有名大学の学生がこぞってエントリーするため、大企業に就職するよりもその難易度は高くなります。(「舞い上がれ」の柏木学生はエリート一家の優秀が方なのでこの自社養成コースでも行けたのでは??)

 

その他は、パイロットになるためには、いくつかのルートがあり、その一つに航空大学校という日本唯一の国が設立した国立パイロット養成機関があり、その航空大学校を卒業してからエアラインにパイロットとして就職する、というルートがあります。現在のパイロットの約40%が航空大学校の卒業生であるほど、王道なルートです。この王道ルートが、朝ドラ「舞い上がれ」の中盤で、航空大学校として舞台になっています。

期間は2年間。入学試験は、筆記試験、英語試験、身体検査、面接試験、適性検査(操縦)です。

2年間を各空港に隣接された宮崎キャンパス、帯広キャンパス、宮崎キャンパス(2回目)、仙台キャンパスと5~7か月の期間ずつ寮で集団生活をしながら滞在していき、知識と技術と心構えの習得を行っていきます。通常の大学等のように、卒業するまでには習得していく各内容に応じた審査テストが何度もあり、それぞれに合格しなければ卒業できないようですが(朝ドラでも中間試験で落ちれば退学、というナレーションがありましたね。)、卒業すればほぼ100%の確率でエアラインパイロットとして就職できる手堅さはありますね。

ただし、寮生活という慣れない生活の中、各審査もクリアしなければ退学になってしまう事もあることから、プレッシャーやストレスももちろんあるようですね。朝ドラ「舞い上がれ」でも、相部屋の相手との関係性やチーム内でのいざこざが色々と勃発していますが、実際はあんな和やかで穏やかな感じではなさそうです。

れもんは、過去に航空大学校の途中退学者の相談を受けたことがあります(退学理由は、個人情報なのでお伝えできませんが・・)。航空大学校は通常の大学ではなくパイロットになるための学校ですから、履歴書の学歴欄からパイロットを目指した人であるという事実は公表せざるを得ないのですが、そこを就職活動等の面接などで触れられるわけです。なかなかこの回答が上手くできないと一緒に悩んで対応を考えた事がありました。

ただ、これは大学でも中途退学をする方は多いですし、その退学理由を話すのに苦戦することと同じですから、自分の退学に至った経緯を整理して話す練習をすれば問題ありません!

→退学理由はどう話せばよいの?

また、航空大学校の他にも、一般の私立大学で航空系の資格が在学中に取得できるパイロット養成を目的とした学科をもつ大学が日本に数校あります。

その他にも、海外航空留学や国内の私設フライトスクール、防衛相・自衛隊など公務員枠からの転職というようなルートもありますが、それぞれ複雑な過程が必要なので、ここでは王道ルート2種類に留めますね。

学生の方で、就職活動の一環としてパイロットを検討しているのであれば、大学生対象に各航空会社がインターンシップも行っていますので、そこに参加することを目指す(インターンシップという名の早期専攻なので、ここは超難易度高いです!)ことをお勧めします!

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